AMDの足掻き、A10-7890Kで挑む

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 約2年前に挑戦したAMDのAPU【A10-7800】でしたが、3DCADでのレンダリングの処理の遅さを改善したい状況になりました。本来であれば、6、8、12コアといったサーバーグレードのCPUを使って高速化したいところではありますが、そんなお金はありません。

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 そこで、アップグレードパスとしては最上級となる、2016年3月1日に発売した最新APU、【A10-7890K】(4.1Ghz)で少しでも足掻いてみることにしました。

強化されたのは冷却?

 リテールクーラーがメモリと干渉するほどに大型化し、作りも豪華になりました。雰囲気的には単体購入すると、恐らく2000円はすると思えるほど立派です。これがパッケージにも記載されている「WRAITH COOLER」(レイスクーラー)というものですね。

▼パッケージ内容
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▼レイスクーラー
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 また、A10-7870Kからはヒートスプレッダとコア間がハンダ結合されているので、グリス結合とは大きな差があることでしょう。

 このCPUクーラー、今回は【Thermaltake NiC L32】を再使用するので、そのまま封印します(^_^;)

相変わらずのローエンド構成

 構成は次の通りです。

OS Windows10 64bit
M/B ASrock FM2A88M-HD+
CPU AMD A10-7890K (4.1Ghz)
メモリ Patriot DDR3-1600 4GB×2
SSD Crucial CT256MX100SSD1
PU Antec NeoECO 520
その他 USB 3.0インターフェースPCI-Eボード
DVDR LG DVDR Drive

 APUの真価は高速メモリでこそ発揮されるのに、敢えてDDR3-1600を使用しています。このPCではゲームは一切やらないので、コスト最優先なんです。


▼冷却だけはかなり強そう(笑)7890k_03.jpg

ベンチマークと消費電力

 いい加減にCinebenchもR15にしてデータは取っているのですが、旧データとの比較の為にR11.5を使用します。

 結果は、A10-7800の【3.32pts】に対して、A10-7890Kが【3.76pts】、常用的なOC時【4.12pts】になりました。ちなみにR15では、A10-7800の【295cb】に対して、A10-7890Kが【334cb】、常用的なOC時【360cb】でした。どっちのベンチマークでも比較すると、25%の性能アップとなりました。


▼Cinebench 11.5297890k_12.png

 次に温度と消費電力のグラフです。

 Intelのトライゲート22nm、14nmとの戦いにはAMD 28nmは大苦戦です。ワットパフォーマンスは2倍は差があるんじゃないでしょうか?まあ、かつてのPhenomなど、125W、140WクラスのCPUからみたらカワイイもんです・・・


▼アイドル時の温度と消費電力7890k_10.png7890k_11.png

 とこで、ローエンドマザーボードを使用しているせいで、オーバークロックする為の設定が少なすぎて苦戦しました。Configure TDP機能は使えないわ、電圧コントロールに実際の出力が一致しないのです。Turbo CoreはOFFで、殆どをマニュアル設定にしてもうまくいきませんでした。結果、Vcore1.47V設定で、BIOS・CPU-Z読み1.41Vとなって上記の結果になっています。オーバークロックしているのに消費電力が上がっていませんね(^o^)

 コアの温度が低く、使い勝手が良いです。まだまだ上げられそうでしたが、1.5V設定は怖くてやりたくありませんでした。温度表示と実際には違いがありますが、ヒートシンクを触っても熱くないので低温なのは確実です。対してウチの4690Kは殻割りをしていないので熱すぎますね。これがハンダとグリスの差なのかもしれません。

一応3dmark

 ここ数年、グラフィクスカード更新が少なくて、データが少ないので微妙なものですが3dmarkを回してみました。APUはどちらもデフォルトクロック、VRAM1GB割り付けです。

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 ウーム微妙ですね~。DDR3-2133 8GB×2を付けると、1700点くらいになるそうで、HD7750級の性能はでているのかもしれませんよ。単体グラフィクスカードのPCは【Intel i7 4770K 4.3Ghz】で取っているのでスコアが高くなっているハズです。

まとめ

 40%くらい速くなって欲しかったなぁ~と思いました。

 CPUとしての性能アップの為だけに交換をしたので、なんとか25%絞り出した感が悲しいところです。多分、cinebench11.5で【5.0pts】を超えるのは無理でしょう。

 消費電力に関しては、ローエンドグラボが搭載されていると思えば良いのです!!画質さえ落とせばプレイできないゲームはないでしょう。core i5には敵わないけどアレは最低22000円くらいで、このAPUは18000円、多分リテールクーラーでもこのくらいのOCなら可能だから。

 しょうがないね・・・


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