自作PCガイド~大まかな流れを知る

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 今までやったことがなかった、【PCの作り方】について書きます。最近はジサカーも減っていると思うので、少しでも活発になるといいなあといいうことで(^_^;)

jisaker_00.jpg なお、自作PCにおいて、一番重要なのはパーツの選定であり、一番楽しい所でもあります。自分好みに組み合わせるには知識が必要なので、よくわからない人は【他人が使った組み合わせを参考にする】とか、【パーツの店員さんに聞く】といった感じになるのでしょう。ここでは簡単な説明しか書きませんし、最近はあまり聞かなくなった「相性問題」や「初期不良」などでうまくできない可能性もあります。自分で解決できなかったにせよ、そういったトラブルを乗り越えるたびに知識が蓄えられるもので、それが自作PCだという前提を理解の上、挑戦してください。

パーツ選び

【1】 CPU(プラットフォーム)を「AMD」か「Intel」から選ぶ

 現在CPUの性能と省電力性はIntelの方が良い傾向にあります。これはワットパフォーマンスという意味であり、メーカー問わずCPUの値段相応の性能が得られるといっても過言ではありません。大きな違いとして、AMDはAPUと謳って強力なグラフィックス機能をCPUに同梱しています。Intelも負けじとグラフィックス性能を向上していますが、性能は半分といったところでしょう。グラフィックスカードを増設することで補えますし、AMDのAPUも中級以上のグラフィックスカードの3D性能には敵いません。

【2】 CPUのソケットにあったマザーボード

 ソケットは選んだCPUで決まります。Intelのラインナップは、現行HaswellのLGA1550か、旧世代Sandy/IvybridgeのLGA1555、ハイエンド用LGA2011です。AMDの場合は、昔から続きFXシリーズ用のAM3+か、現行APUのFM2+か、旧式FM2、FM1です。

 次にサイズ的な規格としてATX、Micro-ATX、mini-ITXという順に小さくなるので、ケースとも合わせることになります。最近は小さいタイプに人気があるようです。大きなATXだと拡張スロットが多いなどの特徴がありますが、小さくとも十分な拡張性があるからです。拡張性はチップセットの機能にもよるのですが、オーバークロックを視野に入れると最上位のチップセットを選ぶ事になりますが、こだわりがなければ価格と拡張性などで決めることになるでしょう。

【3】 電源とグラフィックスカード

 今やグラフィックスカードの消費電力次第で電源を選ばざる終えない状況です。グラフィックスカードを付けなければ、200~300Wクラスの電源で足りてしまいます。一般的な電源は、最大出力の50%が最高効率で省エネ・低発熱性が最大になるので、多少大きな容量にすると良いでしょう。使用するグラフィックスカードのTDPを目安するとミドルレンジカード(TDP100W前後)だと500Wクラス、ハイエンドカード(TDP200W前後)だと600W~700Wということになります。

【4】 メモリとHDD

 デスクトップ用の240pin DDR3をデュアルチャンネルのために2枚セットで購入します。Intelのハイエンドプラットフォームはトリプルチャンネルに対応しているので、3枚セットで最大のパフォーマンスが得られます。メモリのスピードも速いに超したことはありませんが、価格の割に性能は上がりません。マザーボードに対応した最大速度DDR3-1600といったものを選ぶと良いでしょう。ただし、AMDのAPUの場合、メモリ動作速度がグラフィックス性能に大きな影響を与えるようです。

 HDDの関しては、代替品として高速なSSDを使うと快適になります。圧倒的パフォーマンスなので、自作PCでSSDを使うのはもはや当然と言えるでしょう。ただし、SSDは容量が少ないので、写真や動画を保存するため、2TB~4TBのHDDも接続すると便利です。

【5】 OS

 Windows7か、Windows8.1から、エディションと32bit/64bitを選びます。オススメは「Windows8.1 64bit」で、新しい操作が気にくわない場合は「Windows7 HomePremium 64bit」でしょう。

【6】 モニタとキーボード・マウス・光学ドライブ・ケース

 これらは予算と好み次第です。BDが要らないなら、DVDRドライブが安価でオススメです。ケースは先述した通り、マザーボードに依存しますので、マザーボードと同じか大きなケースにしてください。ちなみにmini-ITXのマザーボードも、大きなATXケースに取付可能です。

 

組み立てる

【1】 電源と光学ドライブ(CDR/DVDR/BDR)を入れる

 これらは後だと入れづらい事が多いので、先に入れておくと良いでしょう。

▼Micro-ATXケースの例
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【2】 CPUとメモリのセットアップ

 切り欠きを良く確認して取り付けます。DDR2/DDR3など、規格が合わない場合は切り欠きも合いません。

▼切り欠きが一致するように入れる
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【3】 CPUクーラーの取り付け

 CPUクーラーはケースの外で取り付けた方が良いです。リテールクーラーなどはグリスが付着しているので、そのまま取り付けられます。ヒートシンクに保護シールなどが貼っていあれば剥がして、別途グリスが付属している場合は塗ります。伝熱性能の低いグリスは除去して、シルバーグリスのAS-05を塗布するのがオススメです。ただし、シリコングリスと違って絶縁性がないことを理解していないと、ショートの危険が高まります。

 また、CPUクーラーの取り付け方法は色々あって先に仕組みを理解しておきましょう。リテールクーラーの場合はプッシュロック方式で、矢印方向に回すと取り外しになります。

▼グリスが付着されている(リテールクーラー)
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▼銀グリスを塗布した場合
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▼ボルト止めの場合
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【4】 マザーボードに電源を繋いでおいた方が良いときもある

 CPUファンが大きい場合は、先にケーブルをつなげておくと良い。

▼CPUの横に4pinの電源が必要
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【5】 ケースにマザーボードを収める

 先に背面パネルを内側からはめ込みます。そして、マザーボード取付ボルトの裏はスペーサで隙間を作らねばなりません。スペーサーはケースに付属しているはずです。先に繋いでいない場合は、取付後にマザーボードへの電源ケーブルを接続します。固くて基板がしなるので上手く抑えます。

▼背面パネルは内側からはめる
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▼ケースによっては下穴にスペーサ不要の例
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▼ボルトでとめたら電源ケーブルも忘れずに
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【6】 マザーボードのフロントコントロール配線

 これが一番面倒な作業です。フロントパネルのでUSBや、電源・リセットスイッチ・LEDの配線を、説明書を見ながら行います。スイッチに極性はないので気にしなくて良いのですが、LEDはプラス側・マイナス側が決まっていて、間違うと点灯しません。マイナス側は共通線と言ってGNDと記載されていることもあり、配線の色が統一されています。よくわからない時に、同色がある線がマイナスと判断できます。

▼フロントパネル配線
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▼説明書とにらめっこ
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【7】 HDD、SSDの取付と配線

 HDDは3.5インチ、2.5インチで、SSDは2.5インチサイズの取付ベイに設置します。2.5インチベイがなければ変換マウンタを使って、3.5インチサイズにします。光学ドライブも同様に、電源とSATAケーブルを接続します。ちなみに、SATA3(6Gbps)とSATA2(3Gbps)のポートのどちらに刺しても動作は可能ですが、SATA3対応HDD・SSDをSATA2接続すると速度が落ちる場合があります。

▼マウンタを付けた場合
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【8】 ケースファンの設置

 ケースによっては、ファンが増設できるようになっているので必要に応じて取り付けます。ファンコントローラーを使わない場合、回転数が1200rpm前後のものが静かでオススメです。当然、静かな分風量は落ちます。

▼92mmファン(90mmファン)
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【9】 配線をまとめる

 結束バンドやスパイラルチューブなどを活用して、なるべく綺麗に仕上げると良いです。

jisaker_16.jpgjisaker_17.jpg

【10】 完成

 あとはOSのセットアップなどを開始します。

 以上、IntelのHaswell G1820を使った自作PCの実例でした。詳しいレビューは、下記のG1820の記事を参照して下さい。

▼もっと綺麗にできるはず・・・
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関連記事:2014年3月 6日 Let's Haswell 真のローエンド Celeron G1820 コスパは最高

 


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コメント(3)

eito 返信

Nama'sさん こんにちは

いつも記事UPありがとうございます

たのしく拝見しております

Haswell G1820 の記事に影響を受け

私もDELLのケースでPCを組んでみました


中身は 
CPU corei3-4340 
とMB H87M-PLUS
にしてみました

フロントUSBのコネクターと
フロントサウンドのコネクターは

ポンづけできましたが、

電源スイッチ、電源LED、HDDアクセスLEDの
まとめてあるコネクターが
そのままではつけられませんでした

ジャンパーケーブルを
自作してつなげてみようと思い、

PCパーツのお店から
片側のみコネクタつきのケーブルを買って
半田づけして作製し
ケース側のコネクタとMB端子の
あいだにはさんで
ようやくぶじに
起動できるようになりました!

コネクタとケーブルは、
バラ売りパーツもあわせて買いましたが
コネクタのかしめがうまくできませんでした。

Nama'sさんのブログの
『自作PCガイド~大まかな流れを知る』の記事

〈フロントパネル配線〉の写真中の
 
コネクタにつないであるケーブルは
自作されたものでしょうか?

お店で売っているものでしょうか

もしうっていたら、
後日配線をやり直そうかと思っています。

これからもたのしいブログを
よろしくおねがいします

Nama'sからeitoへの返信 返信

返信が大変遅くなりました。
ブログを書く際に、コメントチェックしているのですが、忙しくネタが無かったので空いてしまいました。

コネクタに接続しているケーブルは、AINEXのEX-002です。
http://www.ainex.jp/products/ex-002.htm
試しにtukumoで購入したもので、安いのでお勧めです。

更新頻度はまちまちですが、当ブログをこれからもよろしくお願いします。

eito 返信

ありがとうございます
早速ためしてみます

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